こんにちは、Yuri(@lovethelife365)です。
わたしは現在、同性パートナーと子育て中ですが、将来「LGBTフレンドリーな国」へ子連れ移住を考えています。
日本で暮らすだけでは得られない多様な価値観を感じて欲しくて、子どもたちには一度でいいから世界のどこかで暮らす経験をして欲しいと思っています。
最近では、このように考える人も増えてきており、「子連れの語学留学」や「海外教育移住」も増えてきているような気がします。
しかし、「海外移住したものの、子どもの学校選びはどうしたらいいか分からない…。」という声も多いはず。
今回は、「将来、子連れで海外移住を検討中」の方へ向けて、学校選びのポイントについて解説します。
この記事で学べること
・現地の学校選び(学校の特徴紹介)
・海外移住における子どもへの影響
現地の学校選び(学校の特徴紹介)
「海外移住=現地で生活を送ること」になりますが、子どもたちも日本と同じように学校に通う必要がありますよね。
そんな時に、子どもたちの学校選びはとても重要になります。
海外移住の目的や子どもの希望なども合わせつつ、一人ひとりに合った学校の選択をしていきたいものです。
しかし、海外では日本の教育システムが異なる場合もあります。
日本と同じようなカリキュラムで勉強を進めたい場合や、現地の教育システムに合わせたい場合など、それぞれの家庭でニーズが異なると思うので、ここでは学校選びの時に役に立つ学校の特徴を紹介します。
移住先の学校には大きく分けて4つのタイプのスクールと方法があります。
・インターナショナル・スクール
・日本人学校
・現地の学校
・ホームスクーリング
それではそれぞれの特徴を詳しく解説していきます。
インターナショナル・スクール
まず最初に、インターナショナル・スクールとは現地在住の外国人向けに教育を行なっている学校です。
学校の特徴は以下のとおり。
・授業は英語で進められる
・多様な文化・価値観を持つクラスメイトと学べる
・学費やカリキュラムは学校ごとに異なる
・日本の学校に比べて宿題が多め
・入学時に語学のテストを課している場合が多い
それでは詳しく解説していきます。
授業は英語で進められる
インターナショナル・スクールは現地に在住している外国人向けに教育を行なっているため、共通言語は必然的に英語になります。
そのため、海外移住をする段階で子どもがある程度英語ができないと、入学してから授業についていけなかったり、友達や先生と意思疎通が取れずに大きなストレスを抱えてしまうことになります。
しかし、逆を言えばほとんど英語で授業が進められていくため子どもの英語力は相当鍛えられます。
子どもの吸収力は大人の何倍もあると言われているので、恐らく大人よりも子どもの方が早く語学を取得することになるかもしれません。
さらに、卒業後は日本を含む世界の大学の入学資格を得ることができます。
そのため、インターナショナル・スクールのニーズは年々増えており、特にアジアを中心に学校の数は増え続けています。
多様な文化・価値観を持つクラスメイトと学べる
先ほども述べたように、現地在住の外国人向けの学校のため、世界中の国籍の子どもたちが集まります。
もちろん外国人だけでなく、現地の子どもも入学してくるケースもあるので、現地のお友達とも触れ合えるでしょう。
個人的にインターナショナル・スクールの一番のメリットのは、多様な文化や価値観に触れ合える環境があることだと思います。
それぞれ子どもたちのバックグラウンドが異なるので、子どもにとっても「人と違うこと」は悪いことではなく、「個性」として受け入れられる環境でもあります。
日本に住んでいたら得られない、コミュニケーション能力や多様性を受け入れる力、自由な考え方を身に付けられるでしょう。
学費やカリキュラムは学校ごとに異なる
インターナショナル・スクールでは、学校ごとにカリキュラムは千差万別です。
なので、現地にいくつかスクールがある場合はそれぞれの学校のカリキュラムを把握しておく必要があります。
また、費用に関してもピンからキリまでありますが、全体的に日本人学校よりも割高なようです。
日本の学校に比べて宿題が多め
インターナショナル・スクールでは、日本の教育に比べて授業で出される宿題の量が多く、内容も重いようです。
そのため、学校の宿題をこなすのは子どもにとってはハードかもしれませんが、逆を言えば自分で自ら進んで勉強に取り組む習慣を身に付けられそうです。
宿題や課題をこなさなければ、学校の授業についていくことができなくなってしまうので、子どもにもある程度危機感を持って勉強に取り組む姿勢が身に付きます。
入学時に語学のテストを課している場合が多い
インターナショナル・スクールは、誰でも入学できるとは限りません。
ほとんどの学校で、入学時に語学のテストを課している場合が多いのでそのテストに通らないと入学することができません。
なぜなら、授業が英語で進められるため、子どもが全く英語が理解できないと授業についていくことができなくなってしまうからです。
子どもがインターナショナル・スクール入学を希望するならある程度移住前に英語に触れさせることが重要になります。
家庭内で英語の本を読んだり、移住前に短期の親子留学をするのもいいかもしれません。
最近ではフィリピンで格安の親子留学ができる語学学校も増えてきています。
日本人学校
続いての選択肢は「日本人学校」です。
日本人学校とは、現地在住の日本人の子ども向けの学校です。
日本人学校の特徴は以下のとおりです。
・海外にいながら高水準な日本の教育を受けられる
・費用が安く済む場合が多い
・数年で帰国する場合には日本人学校の方が帰国後スムーズに学び続けられる
・英語教育も盛んに行われている
それでは詳しく解説していきます。
海外にいながら高水準な日本の教育を受けられる
日本人学校は文部科学省が認めた全日制の学校のため、海外にいながら日本と同じ教育を受けることができることが大きな特徴です。
そのため、日本人学校では生徒も先生も日本人、授業はもちろん日本語で進められます。
また、メリットとして挙げられるのは日本の高水準の教育を受けられ、少人数で先生の目が届く環境で丁寧に学習を進められることです。
そのため、帰国してからも十分日本のカリキュラムにもついていくことができ、日本の進学校に入学する子どもたちも多いそうです。
日本の会社の都合で家族で海外移住する場合で、数年で帰国すると決まっている場合には日本人学校に通った方が帰国後もスムーズに学び続けられるでしょう。
とはいえ、「せっかく海外移住したのに英語や現地の文化を学べないのでは?」という疑問もありますよね。
日本人学校では、現地の言葉や文化を学んだり、現地の子どもたちとの交流会もあるので国際感覚も養うことができます。
「せっかく海外に来ているのに、海外でしか学んだり体験できないことができない」なんてことはないですよ!
費用が安く済む場合が多い
会社の転勤などで家族で移住してきた場合、日本人学校の授業料はほとんど会社が持ってくれる場合が多いようです。
そのため、かかる費用は交通費と給食費ぐらいですので家計にとってもありがたいです。
会社都合の転勤でなくても、日本人学校の運営経費は日本政府が助成しているので、私立学校と比べてもはるかに安い授業料です。
数年で帰国する場合には日本人学校の方が帰国後スムーズに学び続けられる
先程も述べたとおり、日本人学校は日本のカリキュラムで授業を進めていくので、帰国してからもスムーズに授業についていくことが可能です。
帰国後に日本の中学校や高校に進学する場合にはいいかもしれません。
英語教育も盛んに行われている
「日本人学校=日本語で日本人だけで授業を行うため、英語や現地語にはあまり触れないのでは?」という懸念があるかもしれません。
しかし、日本人学校では英語教育が盛んに行われており、教育レベルも高いと言われています。
実際に日本人学校に在籍している子どもたちも、既に海外移住を経験していたりする場合も多く、ある程度英語ができる子どもも多いそうです。
そういったクラスメイトがいることも、英語力を向上させるには良い環境だと言えるでしょう。
現地の学校
続いては「現地の学校」の特徴について解説します。
現地校とは、その名の通り「現地にある、現地の子どもが通う学校」です。
それでは特徴を見ていきましょう。
・言葉の壁は大きい
・国によって教育制度が異なる場合はきちんと理解しておくこと
・現地の言葉や文化を深く理解できるようになる
・私立は比較的高いが、公立ならかなり安い費用で通える
それでは詳しく解説します。
言葉の壁が大きい
まず1つ目の特徴として「言葉の壁が大きい」ことが挙げられます。
やはり、現地の学校に通うなら現地の言葉を理解していないと生活・学習面でもかなり苦労します。
子どもにとっても全く馴染みのない国に住み、全く言葉が通じない環境に飛び込むとかなりのストレスになりますよね。
もしも現地の学校に通うなら、その国言葉を理解できるようになるレベルまで語学習得しておく必要があります。
国によって教育制度が異なる場合はできちんと理解しておくこと
日本と海外ではそもそも教育制度が全然異なります。
例えば以下のとおり。
【世界各国の教育制度の違い】
国: 初等教育:中等教育:高等教育
日本:6年:3年:3年
ドイツ:4年:6〜9年:4〜7年
フランス:5年:4年:3年
インド:8年:2年:2年
オーストラリア:7年:5〜6年:6年
イギリス:6年:5年:2年
(引用:リンク:https://gooddo.jp/magazine/education/4082/)
このように、日本と世界では教育制度が異なる場合もあるので、事前にしっかりと調べておく必要があります。
現地の言葉や文化を深く理解できるようになる
これは、現地の学校に通う最大のメリットだと言えます。
実際に海外移住をしても、日本人コミュニティーの範囲で生活するのと、現地の生活に溶け込むのでは吸収する言葉や、肌で感じられるその国の文化も全然違ってきますよね。
現地の学校に通うことになると、もちろん現地の子どもたちと同じ言語を話し、生活することになります。
結果、その国の文化や習慣を深く理解できるようになり、さらに、その国の言語の習得も格段に早くなります。
私立は比較的高いが、公立ならかなり安い費用で通える
現地の学校には私立・公立があり、私立の場合は日本人学校の3倍以上もの授業料がかかると言われています。
一方で、公立の場合なら入学資格が得られればかなり安く(国によっては無料で)学校に通うことができます。
ホームスクーリング
最後は「ホームスクーリング」という選択肢について見ていきましょう。
ホームスクーリングとは、学校ではなく自宅で学習するスタイルで、アメリカを中心に近年ホームスクーリングする家庭が増えてきました。
そんなホームスクーリングの特徴について解説します。
・インターネットの進化で学校には劣らない学習環境
・日本を含めて多くの国では公式な制度として認められていない
・自分のペースで学べる
それでは見ていきましょう。
インターネットの進化で学校には劣らない学習環境
最近のインターネットの進化は目覚ましく、ネットで何でも学ぶことができるようになりました。
学校で学ぶ学習内容はもちろん、プログラミングや語学など、もはや学校に負けない良質な教材が揃っています。
さらに、コロナの影響を受けて学校へ通えない期間でもオンラインでしっかり子どもたちが学べるように教材の質も格段に上がってきています。
また、無料学習教材だけでなく、YouTubeでも学びたいことを検索すればすごく分かりやすい動画がいくつも出てきます。
(実際に、わたしもプログラミングをYouTube動画で学びました。)
これからますます高品質なオンライン教材は増えてくるはずです。
ホームスクーリングでも、しっかりと学習できる環境は整えられます。
日本を含めて多くの国では公式な制度として認められていない
ホームスクーリングは、日本を含め多くの国では公式な制度として認められていません。
そのため、試験などを受けて卒業資格を取る必要がある点は注意しておきましょう。
なお、以下の国ではホームスクーリングが合法化されています。
・アメリカ合衆国
・イギリス
・カナダ
自分のペースで学べる
ホームスクーリングは、自宅で学習するスタイルなので毎日決まった時間に学校へ通学する必要もなく、決まった時間割で授業をすることもありません。
そのため勉強する内容や時間は自由で、自分のペースで学習を進められます。
また、自分の好きな時間に自分の好きなことを勉強することができるので、自分の興味を持った分野を深く学習することができます。
これはホームスクーリングのメリットでもあるかと思います。
通常の学校では、時間割がある程度決まっているので「もっと知りたい!」と思った段階で次の授業へ進まなければいけなくなります。
ホームスクーリングは、子どもの意欲や長所を伸ばすのに最適な教育ではないでしょうか。
一方で、全てが自由ということは、サボりたい時はサボれてしまう環境なので、しっかり管理することは必要になります。
特に、子どもが小さいうちは自己管理が難しいかと思います。
そんな時は、大人がきちんと子どもを管理しなくてはなりません。
つまり、ホームスクーリングは親の情熱、主体的な情報収集の姿勢、管理がなくては進めるのは難しいのです。
また、ホームスクーリングの進んでいるアメリカの「ホームスクーリング教会」や、同じようにホームスクーリングしている家庭との繋がりを持つなど、親の努力も必須です。
海外移住における子どもへの影響
さて、ここまででなんとなく海外移住の際の子どもの学校選びのイメージがついたかと思います。
続いては、海外移住における子どもへの影響について解説していきます。
【ポジティブな影響】
・語学の習得
・多様な価値観に触れられる
・自己肯定感が育ちやすい
・人生における選択肢が増える
・外に出て改めて日本の国の良さが分かる
【ネガティブな影響】
・子どもの日本語能力を維持する努力は必要
・文化の違いや宗教に戸惑う
・治安や衛生面での不安がある
それでは詳しく解説していきます。
子どもへのポジティブな影響
子どもにとって海外移住をすることは大変な面もありますが、それ以上に得られるものも沢山あります。
なかでも、特に子どもにとってポジティブな影響を見ていきます。
語学の習得
子どもは大人と比べて、何においても吸収が早いですよね。
語学も年齢が小さければ小さいほどスムーズに習得していくようです。
日本でも小学校から英語の教育は始まりますが、実際に英語を話せる人はごく僅か…。
しかし、海外に住むなら現地の言葉を話さなければいけない状況に飛び込むことになるので、語学を学ぼうとしなくても、ある程度の期間で友達とコミュニケーションがとれるようになります。
多様な価値観に触れられる
日本にいたら、なかなか日本人以外の国の友達を作る機会は限られますよね。
しかし、海外移住することによって、現地の友達や世界中から移住してきた子どもたちと出会うことができます。
これは本当に移住する上での最大のメリットだと思うのですが、多様なバックグラウンドを持つ友達との出会いは「他者との違いを受け入れる」きっかけになると思います。
「違うことはおかしいこと」ではなく、「違いは素晴らしい」と思えるようになるのです。
これは、日本国内だけで生活していたらなかなか培うことのできない大切な感性ですよね。
自己肯定感が育ちやすい
日本人は、勤勉で時間をきっちり守り、礼儀正しく優秀な人が多いのに、他国と比べて自己肯定感が低い人が多いと言われています。
それはなぜでしょう?
日本の教育では、苦手分野やできなかったことにフォーカスする場面が多いように感じます。
例えば、「英語は90点だけど、社会は30点だったね。これからは、社会の勉強を頑張って克服しようね」というような感じ。
一方で海外では、長所を褒めて伸ばすような教育をしている場合が多いです。
上記の例で言うと、「社会は30点で英語は90点。あなたは英語が得意なのね。それでは、もっと英語が伸びるようにするにはどうしたらいいかな?」という感じでしょうか。
できることに焦点を当てて、伸ばした方が子どもの自己肯定感も育まれやすいのではないでしょうか。
人生における選択肢が増える
海外で暮らすと、人生における選択肢が「日本だけ→世界」へ広がります。
それは、自分自身が海外で生活してきたことが自信にもなっているからです。
日本だけに住んでいると、高校受験や大学進学、就職活動も自ずと「日本だけ」に絞られてしまいませんか?
海外に暮らした経験があれば、自分の興味のある国や分野を追求できる環境を世界から選択することができます。
外に出て改めて日本の国の良さが分かる
なんだかんだ言っても、日本は本当に素晴らしい国です。
水も豊富で、衛生面も治安もバッチリ。
こんなにトイレが綺麗な国は他にありません。
日本人もみんな真面目で規則を守る人が多いです。
公共交通機関もほぼ時間通りに来るし、四季を楽しめる素晴らしい自然があります。
ここに挙げるだけでも、日本は住みやすくて安全な国であることが分かりますよね。
でも、日本に住んでいるだけじゃ「これって当たり前でしょ?」と感謝すらしないのではないでしょうか。
海外に住むと、日本の素晴らしさを再確認できます。
そして、自分の国に対して誇りを持つことが出来ます。
これって、日本で暮らしていたら永遠に気づくことが出来ないかもしれません。
子どもへのネガティブな影響
続いては、海外移住に関するネガティブな側面を書いていきます。
やはり、移住は素晴らしい面もありますが大変なことも多いのが事実です。
ネガティブな面も知っておくことで、実際に海外移住したときに少しでも心に余裕を持って対応できるようになるはずです。
子どもの日本語能力を維持する努力は必要
子どもが外国語習得できるように移住してくるパターンは多いと思います。
しかし、先ほども述べたように子どもは小さければ小さい程語学の吸収は早いですが、一方で日本語が未熟なまま留学してしまうと、日本語の能力も低下してしまいます。
そのため、現地の学校やインターナショナル・スクールに通いつつ、家庭内で日本語の勉強をしたり、日本語の補習授業のような学校に通うなどの努力が必要です。
この努力を怠ってしまうと、結局日本語も外国語も中途半端な悲しい結果となってしまいます。
子どもがある程度大きい(日本語をバッチリ習得している)場合には、あまり心配入りませんが、子どもが小さい時期での海外移住では気をつけておきたいポイントです。
文化の違いや宗教に戸惑う
子どもにとって新しい環境になれることは心身ともに負担が大きいです。
特に、日本とは全く文化も言葉も異なる異国の地では戸惑うのは当たり前のこと。
海外移住をするなら事前に日本でその国の文化や言語、宗教のことを調べておくことをオススメします。
治安や衛生面での不安がある
やはり日本以上に清潔で安全な国は世界にはありません。
正直、日本にいるような感覚で現地に住み始めるとショックを受けるだけでなく、病気になったり、犯罪に巻き込まれてしまうこともあります。
衛生面や治安面もしっかり移住前に子どもと一緒に調べて対策しておくことは大切です。
これからは海外移住は「特別」ではなくなる
いかがだったでしょうか?
一昔前なら、「海外移住なんて、大企業のエリートしかできないんでしょ?」と思われていたかもしれません。
しかし、これからの未来は海外移住は特別ではなくなります。
インターネットを通じて世界はもっと身近になり、「ビジネスチャンスを求めて」または「新しい価値観に触れるため」など、これからは海外移住を選ぶ日本人も増えてくるでしょう。
どこに住むのも、あなたの決断次第です。
人生をより豊かにするために、海外移住を検討してみてはいかがでしょうか。
終わり!
Adios