こんにちは、Yuri(@lovethelife365)です。
わたしは2018年に同性パートナーと養子縁組をしました。
その後、精子バンクを利用して妊娠、出産も経験。
現在は、同じく精子バンクを利用して妊娠中の同性パートナーと子育て奮闘中です。
今はパートナーと家庭円満で幸せに暮らしていますが、実をいうとわたしたちも同じような悩みにに数年間も苦しみ続けていました。
「普通の結婚をして」、「出産や子育てを経験し」、「親を安心させるために」自分たちの心に嘘をついて好きなのに3回も別れた経験があります。
そんなわたしが、将来に悩む同性カップル向けに記事を書いていきます。
きっと、今現在同じような悩みを抱えている同性カップルさんが大勢いるのではないでしょうか。
この記事を読むことによって、少しでも自分らしい人生を選択できるように背中を押すことができたら光栄です。
本記事の内容
・同性カップルでも結婚や出産は可能なのか
・親や職場、友人へのカミングアウトなどの越えるべき壁もある
・あなたの人生はあなただけのもの
同性カップルでも結婚や出産は可能なのか
「同性パートナーを愛しているけど、結婚や出産をしたいから別れる…」
悲しいことに、同性カップルの場合こんなケースはよくあるのではないでしょうか。
特に、結婚適齢期になると周りの結婚・出産ラッシュに焦りも出てきますよね。
でも、ちょっと待ってください。
同性同士で結婚や出産は無理だと思い込んでいませんか?
同性同士でも結婚・出産が可能なら?
きっと多くの同性カップルは「別れ」を選ばなくてもよくなりますよね。
理由は以下の3点にまとめました。
・「結婚」はできないけど、「家族」になることはできる
・妊娠できる方法はいくつかある
・同性同士の子育てはぶっちゃけ異性同士の子育てとほぼ変わらない
それでは詳しく説明していきますね。
「結婚」はできないけど、「家族」になることはできる
残念ながら今の日本では、同性同士での「結婚」自体はできません。
しかし、「結婚」という制度にこだわらなければ「家族」にはなれます。
方法としては「養子縁組」です。
わたし自身もパートナーと養子縁組することによって戸籍上の家族になることができ、苗字も大好きなパートナーの苗字へと変更しています。
また、「養子縁組」だけでなく「同性パートナーシップ制度」を利用することも可能です。パートナーシップに登録することで、自治体から同性カップルの関係を公的に認め、自治体独自のサービスを利用することもできます。
ここで注意したいのが、あくまでも「養子縁組」や「パートナーシップ」は婚姻関係で守られる内容を完璧にカバーしたものではないということ。
「結婚」≠「養子縁組」「パートナーシップ制度」ということは念頭に置いておく必要があります。
「養子縁組」や「同性パートナーシップ制度」に興味がある方は、こちらの記事でも詳しくは説明しています。
【LGBTQ当事者が解説】『パートナーシップ制度』『養子縁組』『公正証書』のメリット・デメリットまとめ
妊娠できる方法はいくつかある
生物学的には、男女でないと「自然に」妊娠することはできません。
しかし、同性カップルでも妊娠できる方法があるのは事実です。
例えば以下のような方法があったりします。
・海外の精子バンクを利用する
・SNSで精子提供ボランティアを探す
・知人男性に頼む
・親族に頼む
など
ちなみにわたしたちは「海外の精子バンク」を利用して妊娠・出産しています。
最近では海外の大きな精子バンク企業が日本に進出してきたのもあり、サイトも日本語で検索可能となったため、以前より利用しやすくなりました。
そして、わたしの周りにいる同性カップルで子育てしている方も上記のいずれかの方法で子どもを持っています。
つまり、必ずしも異性と結婚しないと妊娠・出産はできないというわけではないことがわかってもらえたでしょうか。
「同性同士で子どもを持つ方法」について詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。
同性カップルが子どもを持つ方法とは?【子持ちLGBTQ当事者が語る】
ここまで解説したのは、あくまでも女性同士のカップルの場合の方法でしたが、男性同士のカップルの場合、代理母出産という方法があります。
しかし、わたしたちは代理母出産の経験はなく、知識も乏しいので詳しく知りたい方はこちらのブログをご覧ください。
スウェーデンで2人パパで子育てをしているカップルのブログで、代理母出産についての詳しい記事がご覧になれます。
[browser-shot url=”http://futaripapa.com/” width=”600″ height=”450″ href=”http://futaripapa.com/” alt=”ふたりパパ” target=”_blank”]ふたりパパ[/browser-shot]
同性同士の子育てはぶっちゃけ異性同士の子育てとほぼ変わらない
「同性同士で妊娠、出産までできたとしても、同性カップルの子育てって上手くいくの?」
そんな疑問もありますよね。
でも、正直パパとママであろうが、ママがふたりだろうが子育てはほとんど変わりません。
子どもが離乳食を食べない。
子どもの発達は追いついているかな…
トイレトレーニングはいつからすべき?
こんな悩み、どこの家庭も共通ですよね。
「父親だけだから」や「母親だけだから」と悩むことも特にありません。
実際に同性パートナーと子育てをしていて、同性同士だから特別な思いをしたこともありません。
ただ、子どもの保育園入園や小学校入学などの節目で同性パートナーと子育てしていることを説明する必要が出てきますが、個人的には隠す必要もなく、堂々としていれば問題ないかと思います。
親や職場、友人へのカミングアウトなどの越えるべき壁もある
「ここまで読んだけど、それでもどうしても一歩が踏み出せない…。」
親や職場、友人へのカミングアウトがどうしても引っかかって前に進めないということもありますよね。
ここからはカミングアウトについてお話しします。
カミングアウトする際に大切なポイントは以下の通りです。
・両親→◎出来るだけした方がいい。
理由:養子縁組で戸籍を移動する場合など、戸籍上の変化を伴う場合や妊娠・出産する予定のあるカップルはトラブルを避けるためにも両親へのカミングアウトした方がいいかもしれません。
・職場→○管理職や直属の上司などにはした方がいい。
理由:こちらも養子縁組や子を妊娠・出産する場合はほぼ確実に管理職や上司に伝えた方がいいです。書類上の手続きも必要になりますし、子どもが産まれてから万が一病気になり、早退する場合などの理解が得やすくなります。
しかし、職場の全ての人にカミングアウトする必要はなしです。
管理職・上司を除いてあとは自分が伝えておきたい人にのみ伝えるでOKです。
・友人→△必ずしも必要ではない。
友人に関しては、伝えたい人や信用できる友人にのみカミングアウトするでOKだと思います。
つまり「親」と「職場」でのカミングアウトは、トラブルを避けるためにも乗り越えるべきミッションかもしれません。
カミングアウトの方法やタイミングは人それぞれ
親へのカミングアウトは人それぞれの方法とタイミングがありますが、イメージしづらい方に参考までにわたしのカミングアウトヒストリーを紹介します。
2018年5月:2人で人生を添い遂げる決断をする
2018年6月:わたしの両親へカミングアウト(ここでは「同性婚」をテーマに書かれた本やマンガを数冊持って親に読んでもらいました)
ここでは、まだ両親受け入れられず…(父はショックを受け、母親は現実逃避をしました)
2018年6月:パートナーが母親に電話でカミングアウト(パートナーの母親は、全てを受け入れ、さらに父親へのカミングアウトのタイミングも一緒に見極めてくれると約束してくれました!なんとも素晴らしい対応で涙がでますね。けど、このようにすんなりと受け入れてくれるパターンはそんなに多くはないと思います)
2018年7月:わたしの両親から電話あり(二人のことを応援するとのこと)
2018年8月:同棲スタート
2018年8月:パートナーの母親提案のもと「友達」として両親の実家へ招待される
2018年9月:養子縁組
2018年9月:パートナーのお父さんと顔見知りになったところで「手紙」にてカミングアウト(その頃には養子縁組済みだったので「事後報告」になります)
2018年9月:パートナーの父親から手紙で返信あり(応援してくれるとのこと)
2018年9月:職場にて管理職と直属の上司にカミングアウト
2018年10月:少しづつ周りの友人にカミングアウト
ざっくりですが、こんな感じです。
必ずしも同じような方法でカミングアウトをすべきという訳でもありません。
伝えるタイミングを見極めるのは難しいですが、伝える際には自分の気持ちを正直にストレートに伝えることが大切です。
きっと愛があるからこそ、特に両親は受け入れるまでに時間がかかってしまうでしょう。
しかし、時間をかけてゆっくりでもあなたの本当の気持ちを理解してくれることはあなたにとってもプラスになるはずです。
あなたの人生はあなただけのもの
いかがだったでしょうか?
今現在、同性パートナーとお付き合いされている方で、毎日「このままでいいのだろうか…」と悩むのは本当に辛いことですよね。
いつかは結婚も子育てもしたいから大好きなパートナーと別れなければいけないことほど辛い決断はありません。
ここでも紹介したとおり、「結婚」は今の日本ではできませんが他の手段を使えばパートナーと家族になれたり、自治体から二人の関係を認められます。
さらに、大好きなパートナーと子育てすることもできるんです。
わたしも、もっと早くこの事実を知っていたら夜中に別れを想像して泣いたり、落ち込んだり、本気で好きなのにパートナーに別れを告げることもなかったと思います。
もし、死ぬほど辛くて悩んでいる同性カップルの方がいたらこの記事を読んで「本当はどうしたいのか?」を自分自身に問いかけてみてください。
「親が反対するから」
あなたの人生は親のものではありません。あなたのものです。
「職場や友人にどんな目で見られるか」
大丈夫です。あなたが思っているほど周りはあなたに興味はありません。
性別に関わらず、愛する人を見つけることができたのは奇跡です。
心の底からパートナーを愛しているのなら、堂々と二人で歩み続ける人生を選択するのも一つです。
この記事が「自分らしい人生」を歩むきっかけになってもらえたら嬉しいです。
終わり!
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