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同性カップルが遺産相続する方法とは?【「今」備えるべき手続きも公開】

同性カップルの場合、遺産相続はどうなるの?
同性カップルで遺産相続するための方法は?
老後や死後に備えて、同性カップルがすべき手続きがあったら知りたいな。

こんな疑問に答えます。

・同性カップルの場合、遺産相続はどうなるの?
・同性カップルで遺産相続するための方法
・同性カップルがその他にしておくべき手続き【老後や死後に備えて】

こんにちは、Yuri(@lovethelife365)です。

私はLGBT当事者でもあり、現在は同性パートナーと子育て中です。

2018年に養子縁組を組んで人生を添い遂げる覚悟をした私たちですが、将来、どちらかが亡くなった場合に問題となるであろう「遺産相続」で悩んだ経験があります。

今後は「いろんな家族のかたち」が認められる世の中になりそうですが、日本では「同性婚」などの法整備も追いついていないのが現状です。

法で守られない同性カップルたちこそ、「遺産相続」などの問題は必ず考えて話し合っておくべきテーマです。

この記事では、LGBT当事者や同性カップル向けに「同性カップルの遺産相続」について詳しく解説します。

同性カップルの場合、遺産相続はどうなるの?

同性カップルの場合、遺産相続はどうなるの?
残念ながら、今の日本では結婚が認められていませんよね。

そのため、法的に認められていない同性カップルは「遺産相続」をすることができません。

いくら長年パートナーと一緒に生活していたとしても、どちらかが亡くなった時に遺産相続できるのは「パートナー」ではなく「法定相続人(親や子など)」となります。

 

やっぱり無理なのか…。法律で決められているなら諦めるしかないか。

 

ちょっと待ってください!諦めるのはまだ早いです。

生前に対策しておけば、法定相続人でない同性パートナーも財産を相続することが可能です。

ここからは、「同性カップルで遺産相続するための方法」について解説します。

「老後のことだからまだ先でも…」と考えずに、元気なうちから準備しておくことが大切です。

同性カップルで遺産相続するための方法

同性カップルで遺産相続するための方法

同性カップルが遺産を相続する方法は2つあります。

①遺言書の作成
②養子縁組

それぞれ紹介していきます。

遺言書の作成

遺言書の作成

同性カップルで遺産相続する方法の1つ目が、「遺言書を作成すること」です。

生前に遺言書を残すことで、法定相続人以外に遺産を残すことが可能です。

つまり、

・パートナーが亡くなった際に、自分が遺産を受け取ることができる
・自分が亡くなった際に、パートナーに遺産を残すことができる

となります。

なお、遺言書を残すのには書き方のルールが細かく決められているので、行政書士にしっかりサポートしてもらうなどした方が安心かと思います。

また、遺言書と似たようなもので「死因贈与契約」というものがありますが、こちらをカップル同士で結ぶ事によって遺言書と同じような効果があります。

しかし、こちらを契約するよりも「遺言書」の方が利用しやすいので、詳しい説明は省きます。

死因贈与契約について知っておきたい場合は以下を参照ください。

「死因贈与」とは?遺言(遺贈)との違い・種類・注意点を解説

養子縁組

養子縁組

養子縁組とは、血縁関係とは関係なく親子関係を発生させるものです。

同性同士でもこの養子縁組を組むことで、法律上の「家族(親子)」として認められるのです。

法律上の親子関係になると、パートナーも「法定相続人」となるため、養子縁組を組んだ同性パートナーは遺産相続することが可能です。

なお、自治体が独自で行っている「パートナーシップ制度」では、現状遺産相続することができないので注意です。

もしも、遺産相続や法律上で家族関係になる事によって受けられる利益を考えるなら「養子縁組」を検討するのも1つの選択肢かと思います。

また、これから子どもを持つ予定の同性カップルには「養子縁組」は重要な制度となります。

本来なら、どちらかが出産した場合に「出産した側」は「実の親」となりますが、「産んでいない側」は「他人」となってしまいます。

そこで、法律上の親となるには「養子縁組」する必要があります。

子どもを養子にしておく事で、法律上も親として認められ、「遺産相続」もできるようになります。

子ども1人に対して複数の養子縁組をすることが可能なので、カップルがそれぞれ同じ子を養子にするということも可能です。

同性カップルがその他にしておくべき手続き【老後や死後に備えて】

同性カップルがその他にしておくべき手続き【老後や死後に備えて】

法律婚のできない同性カップルは、「遺産相続」以外にも万が一の時に備える必要があります。

2人が元気なうちは良いのですが、パートナーが突然事故や病気をしてしまったり、認知症を患ってしまう、もしくは亡くなってしまう可能性もあります。

あまり想像したくない事ですが、愛する人を守るために元気なうちに備えられる手続きをいくつか紹介します。

・生命保険の契約
・任意後見契約
・委任契約

それでは詳しく解説します。

生命保険の契約

生命保険の契約

万が一に備えて生命保険に加入している人は多いかと思いますが、自身が亡くなった時にパートナーへ受け取ってもらえるように契約していますか?

もしもまだなら、生命保険会社に直接連絡し、事情を説明して意思表示しましょう。

加えて、遺言書をきちんと作成しておく事で死亡保険金の受取人に変更することが可能です。

また、最近では同性カップルに配慮して「同性パートナーでも死亡保険金が受け取れる」保険会社もあります。

これから生命保険会社へ契約するなら、そういったサービスのある会社を探してみるのもオススメです。

任意後見契約

任意後見契約
万が一、自分かパートナーのどちらかが病気や認知症などの何らかの理由で自身で意思表示できなくなった場合に備えられる契約が「任意後見契約」です。

こちらを契約しておけば、いざとなった時にお互いを後見人とすることができます。

任意後見契約が認められる範囲は、生活に関わる契約・手続きの代行や、財産管理などです。

また、自身やパートナーが亡くなった際に、葬式や遺品整理を任せることが可能な「死後事務委任契約」も準備しておいた方がベターです。

なお、この2つの契約はどちらも公証役場で作成可能なのでセットで契約しておくのもいいでしょう。

委任契約

委任契約

意外と役に立つ「委任契約」

パートナーが事故や病気になった場合に、非常に役に立ちます。

院へ入院する際の申し込みや身の回りの世話、介護、財産管理なども委任契約を結んでおけばパートナーに依頼することができます。

一般的にこのような場合には、親族などが行いますが長年連れそうパートナーにこれらのことを依頼したい場合は、検討してみる価値はあります。

備え早ければ、憂いなし!

備え早ければ憂いなし

いかがだったでしょうか?

パートナーと「遺言書」まで作成し、遺産相続の準備まで行っている同性カップルはほとんどいないかと思います。

法で守られないからこそ、今ある制度を利用して「万が一」の時に備えておくことは非常に重要です。

金銭的にも負担がかかり、面倒な作業が多いかもしれません。

しかし、対策していなかったことによりお金も家も、何もかも失ってしまう悲しいケースがあるのも事実です。

今後は、同性同士で子どもを持つケースも増えてくるでしょう。

何かあった時にパートナーや愛する子どもを守るためにも、2人が元気なうちから将来のことをしっかり話し合って早めに備えることが大切です。

終わり!
Adios

ABOUT ME
Yuri
女同士で0歳の娘を子育て中! 大好きな家族と旅するように生きることが目標。 2030年までに「ノマドワーカー」になり海外移住します。 『女同士の妊活・子育て』『海外移住・旅』『在宅ワーク・副業』 をテーマに経験や知識をもとに情報発信します。