こんにちは、Yuri(@lovethelife365)です。
わたしは、2018年に同性パートナーと養子縁組、さらに精子バンクを利用して子どもを出産しました。
現在は妊娠中のパートナーと子育て真っ最中です。
今回は、海外と日本で同性カップルが子どもを持つ方法や子育てに違いがあるのかを詳しく解説していきたいと思います。
この記事を読むことによって以下について学べます。
・同性カップルが子どもを持つ方法【日本と海外での比較】
・海外同性カップルの子育て
・同性カップルと子育て中の海外セレブたち
将来、同性パートナーと子どもを持ちたいと考えている方や子育てしてみたい方は是非ご覧ください。
同性カップルが子どもを持つ方法【日本と海外での比較】
いつか同性パートナーと出産や子育てにチャレンジしてみたい。
そう考えるカップルは多いかと思います。
わたしたちも、子どもを持つ方法を色々と模索しながらも、最終的には「海外の精子バンクを利用する」ところまで行き着きました。
日本では同性カップルで妊娠・出産するにはどんな方法があるのか気になりますよね。
さらに、海外ではどんな方法で同性カップルが子どもを持っているのでしょうか。
ここでは日本と海外で同性カップルが子どもを持つ方法の違いを詳しく解説していきます。
日本で同性カップルが子どもを持つ方法
日本ではまだ同性婚が認められていないため、同性カップルが子どもを持つにはハードルが高いのが現実です。
海外で民間の精子バンクが活動範囲を広げているものの、日本では精子バンクの営業は認められていません。
さらに、不妊治療にも利用される非配偶者間人工受精(AID)がありますが、AIDは産科婦人科学会の規定で無精子症の夫婦に限られ、選択的シングルマザーや性的少数者は受けられない決まりとなっています。
それでは、日本で同性カップルが子どもを持つのは100%不可能なのでしょうか?
結論からいうと、日本でも同性カップルは子どもを持つことは可能です。
日本で子どもを持つ方法は以下のとおりです。
・精子提供(海外精子バンク・ボランティア・友人・親族)
・卵子提供
・里親制度
・代理出産
・ステップファミリー
など
上記のような方法を行えば、日本で同性カップルが子どもを持つことが可能です。
AIDを利用して妊娠することはできませんが、海外の精子バンクを利用したり、友人やボランティアなどから精子を提供してもらうことは可能です。
しかし、日本のクリニックでは同性カップルへの不妊治療が受けられるところがほぼないのが現状です。
そのため、提供してもらった精子はシリンジ法やタイミング法を試すことで妊娠するカップルもいます。
また、最近では「里親制度」を利用して子どもを持つ同性カップルもいます。
しかし、ここで注意したいのは、「里親制度」は同性カップルが子どもを持てる可能性がある一方で、「特別養子縁組」では不可能であるということです。
それぞれ、子どもを持つための条件を比較してみます。
里親制度
・心身ともに健康であること
・児童の養育についての理解及び熱意ならびに、児童に対する豊かな愛情を有していること
・経済的に困窮していないこと
・児童の養育に関し虐待などの問題がないこと
・法及び児童買春、児童ポルノに関わる行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の規定により、処罰以上の刑に処せられたことがないこと
特別養子縁組
・養親が結婚していて、夫婦2人とも養親になること
・養子になる子どもが6歳未満であること(事実上、6歳未満から養育していたことが認められた場合は8歳未満)
・養子の実の両親が同意していること
・養親の2人とも成人していて、少なくとも一方は25歳以上であること
・実の両親の経済状況、家庭環境などが著しく子どもの養育に悪影響を与える場合
このように、「里親制度」には同性間の婚姻関係が里親になるための条件に入っていないため、LGBT当事者が単独であっても、パートナー同士であっても里親制度で子どもを持つことができますが、「特別養子縁組」では「養親が婚姻していること」が条件にあるため同性カップルで特別養子縁組をすることはできません。
ただ、トランスジェンダーで戸籍の性別を変更して婚姻関係にある場合には「特別養子縁組」を利用することが可能です。
以前にもトランスジェンダーの方が特別養子縁組を認められたことが話題になりました。
子どもを持つ方法はあるものの、日本では法律の整備が進んでいないので子どもを持ってからパートナー同士が別れた場合や死別してしまった場合の子どもの親権などの法律上の課題も多いため、日本における同性同士の子育てはハードルが高いように感じてしまう人も多いと思います。
一方で海外ではどうでしょうか?
同性婚が認められている国も多く、多様性についての理解と法整備も進んでいる欧米諸国などでは同性同士で子どもを育てる人は増えています。
次の章では「海外で子どもを持つ方法」について詳しく解説していきます。
また、ここでは「同性同士で子どもを持つ方法」についての詳しい方法には触れませんでしたが詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
海外で同性カップルが子どもを持つ方法【アメリカとオランダの場合】
今回は、同性カップルが子どもを持つ割合が多いアメリカとオランダをピックアップして日本との比較をしていきます。
・アメリカ:レズビアンカップルの3組に1組、ゲイカップルの5組に1組が子を養育する国
・オランダ:世界で初めて同性婚を認めた国
それでは、詳しく解説します。
アメリカ:レズビアンカップルの3組に1組、ゲイカップルの5組に1組が子を養育する国
2015年に同性婚が合法化されたアメリカ合衆国。
この国では、なんとレズビアンかっぷるの3組に1組、ゲイカップルの5組に1組が子どもを養育しているそうです!
LGBTが子どもを育てる割合の多いアメリカで、同性カップルが子どもを持つ方法は以下のとおりです。
・生殖補助医療を利用して妊娠(人工受精・体外受精)
・精子提供(精子バンク・ボランティア・友人・親族)
・卵子提供
・養子縁組
・代理母出産
・ステップファミリー
上記のとおり、アメリカでは同性同士でも生殖補助医療や養子縁組を利用することができるという点が日本とは大きく異なります。
日本では現段階で同性カップルが生殖補助医療を受けることができません。
この法整備が進むと、日本でも多くの同性カップルたちが子どもを持つことができるようになるでしょう。
ちなみにですが、アメリカでは生殖補助医療や養子縁組を経て、なんと10 万組もの同性カップルが子どもを育てているそうです!
「日本に比べたらLGBTファミリーはあまりマイノリティーではないのでは?」と思ってしまうくらい多いですね。
しかし、アメリカは大きい国なので保守的な州もあればリベラルな州もあるのだそう。やはりLGBTが子育てするには、住むエリア選びもかなり重要なんだとか。
また、代理母出産の医療プログラムや卵子提供、精子バンクの企業も充実しています。
実際に英語で「USA sperm bank」と検索すると複数の精子バンクがヒットします。
わたしも海外精子バンクを利用しましたが、アメリカの会社をいくつか検討したものです…。
「代理母出産」においても、国全体での法律はなく、州ごとになりますが、 最も法律が整備されたカリフォルニア州では、卵子提供者と代理母出産を専門に扱っている弁護士もいて、代理母出産をサポートしています。
ゲイカップルにとっても、子どもを持つことを選択しやすい国であることには間違いありません。
全米で同性婚が合法化された原動力の一つとなったのが,同性親に育てられた子どもたちの声だったと言われています。
今後、日本でもLGBTファミリーの子どもを含め多くの人々の声で、同性婚やマイノリティーでも生きやすい社会に変わる日が来ることを願うばかりです。
オランダ:世界で初めて同性婚を認めた国
世界で初めて同性婚を認めた国、オランダ。
オランダでは多民族国家でもあり、あらゆる価値観を受け入れる寛容な国でもあります。
そんなオランダで、同性カップルが子どもを持つ方法は以下のとおりです。
・生殖医療補助を利用して妊娠(人工受精・体外受精)
・精子提供(精子バンク・ボランティア・友人・親族)
・卵子提供
・養子縁組
・ステップファミリー
この国では、生殖医療は異性カップル・同性カップルともに保険でカバーされていて、金銭的な負担がほとんどありません。
そのため、もしも精子バンクや知人からの精子提供を受ける場合にも生殖補助医療を受けられるので、子どもを持つハードルはグッと下がります。
日本では、婚姻している夫婦と事実婚のカップルが生殖補助医療を受けることができます。
しかし、法律上の婚姻関係がない場合、不妊治療の助成金を受けられないなどの不利益もあるのです。(もちろん「同性婚は不妊治療適応外」とハッキリ書かれています…)
オランダでは生殖補助衣料を施す病院側も特別な対応ではなく、他のカップルと同じように対応するそうで、病院の待合室では女性同士のカップルも見かけることもあるのだそう。
このようにオランダでは、医療・金銭・精神すべての側面において同性同士が子どもを持つハードルが日本よりも低いかもしれませんね。
さらに、結婚制度だけではなくパートナーシップ制度を選ぶ同性カップルもおり、養子縁組をして子どもをむかえるカップルもいるそうです。
海外同性カップルの子育て
さて、続いては海外の同性カップルの子育てについて紹介していきます。
「海外のLGBTファミリーはどのように子育てしているの?」
日本で子育てしている同性カップルにとっては気になるトピックでもありますよね。
日本ではあまり出会う機会が少ないかもしれないLGBTの家族ですが、海外ではどのように同性同士の子育てを楽しんでいるのでしょうか。
ここでは、海外で同性カップルと子育てをしている2組を紹介します。
2組ともそれぞれ、スェーデンとカナダの方と国際同性婚をして子どもを育てています。
それぞれの国で生活しながら子育てを楽しんでいる2組のブログからは、海外での同性同士の子育てにおける日本との違いも見ることができます。
スウェーデンでパパ2人で子育てをしているカップル
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日本出身のみっつんさん&スェーデン出身のリカさんのカップル。
代理母で息子さんと3人でスェーデンで暮らす国際結婚カップルです。
パパ2人の子育ての様子や、息子さんを授かるまでの代理母の道のりまで詳しく解説しています。
現在日本では「男性同士の子育て」に関して、なかなか情報がないですよね。
海外での暮らし、男性同士の子育て、代理母の有益な情報を得られるブログです。
カナダで双子を子育てする国際結婚カップル
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こちらはカナダで双子の子どもを子育てする、日本出身のまどぅーさん&カナダ人のキムさんのカップル。
女性同士の子育ての様子や双子育児について詳しく知ることができます。
日本でも女性同士で子育てをする人は、年々増えているような気がします。
こちらのブログでも女性同士の子育ての様子や、海外での生活についてイメージしやすい記事が書かれています。
それにしても、カナダはなんだか子育てしやすそうですね。
同性カップルと子育て中の海外セレブたち
最後に、同性カップルと子育て中の海外セレブたちを紹介します。
なかなか日本では「同性カップルで子育てをしている有名人」はあまり聞かないですよね。
アメリカのセレブでは堂々と同性婚や同性カップルの子育てを公表している人が多くいます。中には、世界的な歌手、映画スター、アカデミー賞俳優なども!
家族のカタチはそれぞれで、どんな形であれ幸せに生きることが大切だと言うことに気付くことができますね。
将来、日本でも海外のように同性同士で子育てを公表する人が当たり前に出てくる社会になるのかな?なんて想像してしまいます。
それでは同性カップルと子育て中の海外セレブたちを紹介します。
エルトン・ジョン&デヴィッド・ファーニッシュ
2014年に結婚したグラミー受賞シンガーのエルトン・ジョンと映画監督のデヴィッド・ファーニッシュのカップル。
2019年に公開されたエルトンの半生を描いた『ロケットマン』は話題になりましたよね。
そんなエルトンはゲイでありながら一度は女性と結婚しましたが、本当の自分を隠しながら生きることに苦しみ、ドラッグに溺れるなど人生を踏み外しかけたことがあったそうです。
彼らは代理母を通して、ザカリーくんとイライジャくんの2人の子をもうけています。
アメリカの人気番組『エレンの部屋』に出演した際、エルトンは「子供たちは僕たちの人生の中でとても素晴らしい存在で、言葉では表せないくらい彼らを愛しているんだ」と溺愛ぶりを見せていたそうです。
ニール・パトリック・ハリス&デヴィッド・バーカ
アカデミー賞で司会を務めた経験もある俳優のニール・パトリック・ハリスは、俳優兼シェフのデヴィッド・バーカと2014年に結婚。
2人は知り合って10年以上経っており、結婚する前の2010年にギディオンくんとハーパーちゃんという双子を代理母でもうけています。
ニールのインスタグラムでは、双子の写真が頻繁にアップされており、家族の仲のよさを見ることできます。
アシュリン・ハリス&アリ・クリーガー
アメリカ女子代表としてFIFA女子ワールドカップでキーパーを務めたアシュリン・ハリスと、ディフェンダーを務めたアリ・クリーガー。2019年12月に米フロリダ州で結婚した2人ですが、2021年2月に誕生した赤ちゃんを養子に迎え入れて親となったことが話題となりました。
「最も美しくストレスに満ちた経験」だったという養子縁組のプロセスを経て子どもを持った女性同士のカップルです。
リッキー・マーティン&ジュワン・ヨセフ
人気ラテン系シンガーのリッキー・マーティンは、2008年に代理母を通じて、双子であるマテオくんとヴァレンティノくんを授かりました。
シングルファザーで双子を育てていたリッキーはその後、同性愛者であることをカミングアウトし、2018年にシリア出身のアーティスト、ジュワンとの結婚を発表。
双子の息子たちに加え、長女のルチア、三男のレンの6人家族になりました。
かねてから「大家族が好き」と語るほど。
家族愛にあふれているリッキーは家族が増えて、ますます幸せな毎日を送っているようです。
トム・フォード&リチャード・バックリー
大手メゾンであるグッチやサン・ローランを渡りあるき、今では自身のブランドを持ちながら、『ノクターナル・アニマルズ』などの映画監督もこなすトム・フォード。
彼は2012年に長年のパートナーである編集者のリチャード・バックリーとの間に、代理母を通してアレキサンダー・ジョン・バックリー・フォードくんを授かっています。トムとリチャードは子供をもうけた約2年後にゴールインを果たしており、幸せな結婚生活を送っているそうです。
海外同性カップルの情報は参考になる
いかがだったでしょうか?
同性パートナーがいるけど、将来はパートナーと一緒に子育てしたいと願っている人は多いのではないでしょうか。
最近では、日本でも同性同士で子どもを育てる人は増えてきましたがなかなか情報がないのも事実です。
しかし、欧米諸国では日本と比べてLGBTが子どもを持つことや子育てするハードルが低いこともあり、多くの同性カップルが子育てをしています。
インターネットやSNSで子どもを育てている同性カップルの情報は、海外だとたくさん出てきます。
最近ではGoogle翻訳という素晴らしい機能もあるので、多くの情報に触れてみてもいいかもしれませんね。
わたしもポツポツ同性同士の子育て情報をお届けしていきます。
この記事が同性同士で子どもを持ちたいと願う人の背中を押すきっかけになれば幸いです。
終わり!
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